ブックレビュー

包茎手術は本当に必要か?

昔から包茎手術はするべきかしないべきかという論争はつきません。泌尿器科の先生は、「切らなくても良い派」が多いですし、美容外科医は「切って素晴らしい陰茎を手に入れよう」という主張をしてます。ここで紹介する「切ってはいけません!」の著者、石川先生は泌尿器科の先生ですが、包茎治療をした後にいろいろなトラブルを抱えた患者さんを見ている中で執筆することになったようです。この本では包茎治療について歴史的なことも含めて、様々な文献やデータをを紹介しており、わかりやすくQ&A方式で書かれています。先生は真実のペニス像なるものを追求し、「ちょん切るなんてとんでもない」と思ってもらいたいという思いでこの本を書かれています。

この本の構成

第1章 包茎ルネサンス

第2章 日本人のペニス観

第3章 ナチュラルのすすめ

第1章では包皮再生について書かれていました。アメリカなどでは幼少期に割礼で包皮切除をしてしまう方が多いので、切り取られた包皮をなんとか元に戻そうという人たちの思いも強いみたいです。余分な皮を切ってしまおうという、日本の一部の風潮とは真逆なものですね。

第2章では包皮の状態や陰茎の長さなど、日本人のデータを昔の文献に遡って紹介されています。そこでわかったのは、日本人は昔から仮性包茎が多く、それはアメリカの文献でも同じような比率だったということです。仮性包茎は普通のことなんです。

第3章の一部では包茎手術による感覚が変化する問題が詳細に書かれています。特に包皮切除によって包皮小体(いわゆる裏筋)がなくなってしまうので、この状態を「色彩のないルノワールの絵を見るようなもの」と表現しています。確かに的確な例えで、包茎手術によって見た目は多少良くなっても素晴らしい感覚を失うかもしれないんですね。怖いです。

この本には仮性包茎に対する包茎手術は如何にやる必要がないか、歴史的な事実や医学的な見地から詳しく説明されています。読んだ後には美容外科による煽り広告に洗脳された男性諸君は目が覚めることになるでしょう。

かくいう私も包茎治療は不必要にしている方が多いと思います。もし包茎手術をしようかと悩んでいるのであれば、是非この本を買ってみてください。もしかしたら何十万円も費用がかかる無駄な包茎手術をするよりは、千円程度で思いとどまることができたらそっちの方が良いですよね。アマゾンKindleのような電子書籍でも読みやすい本です。